原始的な武器としては、木をそのまま削り出した棍棒、あるいは石を使った石器などをあげることができるでしょう。
ただ、本格的な武器は、やはり、金属製の武器が作られるようになった時に登場したと言えます。
中国において、金属製の武器を最初に作ったのは誰か? については、神話があります。
黄帝の配下だった蚩尤(しゆう)とされています。
蚩尤は、炎帝神農氏の子孫とされ、獣身で銅の頭に鉄の額、四目六臂で人の身体に牛の頭と鳥の蹄と言った奇怪な姿だったと言います。
軍事の才能があり、様々な武器を生み出したとされています。
蚩尤が作った武器は、青銅器の武器の代表である剣、戈、矛、戟のほか、鎧甲、弩などとされています。
蚩尤はこれらの武器を使って、反乱を起こし、21の諸侯を滅ぼし、皇帝の座を狙って、黄帝と最終決戦に挑むことになります。
「涿鹿の戦い」と呼ばれる伝説上の戦いです。
蚩尤は武器を有効に使ったため、黄帝側は苦戦しますが、最後は神々の力を借りて、黄帝が勝利することになります。
敗れた蚩尤は、処刑されてしまいます。
しかし、蚩尤の武勇と様々な武器を発明したことが後世に評価されて、軍神としてあがめられることになったということです。
もちろん、この話は神話に過ぎませんが、神話の時代にすでに、剣、戈、矛、戟、鎧甲、弩などの武器が登場していることから、かなり早い時期から、こうした武器が使われていたと考えられるわけです。
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